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占い外伝
万国占いエピソード
占い外伝: ようこそ!

英雄は占いがお好き
占い外伝: 概要
国家も占いも征服した英雄
アレクサンダー大王

占い外伝: 概要

かの勇名を馳せた英雄も迷信と占いには神経質だったそうである。彼のこうした神託好きは母親の影響(彼の母親は自分の守護神であるという理由で蛇を体に巻き付けていたそうである)で、この偉大な戦好きの王は、相当のマザコンだったのである。この依存心の強さが彼を占い好きにさせたのかも知れない。
彼は世界中?から集めた大勢の占い師をはべらせ、何かというと占いを行っていたと言う。彼は占いを絶対と信じ、常に占いに忠実だった。とある街を攻撃した時、占いが吉であったのにもかかわらず敵を陥落させることが出来なかった。再び、内臓占いを行い、神託にすがったところ、月末だったのにもかかわらず、占い師は「城は今月中に落ちます」と応えた。これは人々の失笑を買ったが、なんとアレクサンダー大王は、その占いを成就させるためにカレンダーの日付を28日から30日に変えてしまった。
実際、その予言は的中することになったのである。
またある時、ペルシャとの戦を控えたアレクサンダー大王は、神殿に勝利の祈願と神託を受けに詣でた。その神殿には「伝説のヒモ」というものがあって、その伝説とは、これをほどいた者はアジアに君臨する王となる・・と言い伝えられていた。群衆の見守る中、アレクサンダー大王はその結び目に手を掛けたが、中々ほどくことができない。そこで業をにやし、刀でその紐を切ってしまった。確かに彼はその結び目をほどいたのである。
その言い伝えが本物であったかは知らない。が、彼が見事ペルシャ軍を破り、オリエントにその名をとどろかせた事はみなさん歴史でご存じの通りである。
占い外伝: 概要
龍の子と呼ばれた男
劉邦

占い外伝: 概要

秦を滅ぼし、漢を開いた高祖として知られる劉邦は、希に見る貴相の持ち主であったという。何でも彼の母は滝の傍でうたた寝をしている時、赤龍が腹の中に入ってくる夢を見たそうだ。そして生れたのが劉邦との事である。
しかし、これは釈迦の母が彼を身ごもった時の話と似ているので、皆を引っ張って行く伝説として造られたものという可能性も否定できない。
そして、彼の股には72ものホクロがあったとのことで、これは龍神の証だといわれている。
街の有力者たる呂氏の祝宴に出向いたのがはっかけとなり、彼の貴相に惚れ込んだ呂氏は、やはり貴相の持ち主ゆえそれにふさわしい縁組をと望んでいた娘を是非にと劉邦の元へ嫁がせた。この娘があの名高き悪女阿雉、後の呂后である。
この世にも希有に見る残酷な女性がどうして貴相をしていたのか・・・興味のあるところだが。。出世して家名をあげるという人相だったのだろうか?
さて、この劉邦の人相、敵として対峙する頂羽の伯父もベタぼめだったというから、この時代写真があれば良かったのに。。。まあ、漢王朝を成立させるにふさわしい人物であった事には間違いないようである。
占い外伝: 概要

「秦の元では、天下は治まらぬ・・・それは我らの統一した意見というのはわかった」
「・・となると、天下はいつ乱れましょうな?」
「始皇帝の即位より、しきりに彗星が出現している。これは五行の運行に乱れが生じたからです。さらに北の空で巨大な妖星がひとつ消滅した」
「なんと! それは始皇帝とみてよいのですか?」
「よかろうと思う・・・」
「ならば今年中にも乱世となる。秦帝国は始皇帝一代・・」
「ならば聞きたい。次の戦乱を治め、長久の太平をおこす人物がどこにいる。どなたか心当たりは」
「ないな・・まるで心当たりがない。秦の濁流のような侵略にすべての人物は流れ去った」
「いや、いる」
「どこにですか、導師?」
「草の中、いやドロの中に・・・」
「次なる天下を治める英傑が必ずいる! 秦の濁流によって昔からの貴族は消滅した。新たなる人物は貴賎にまったくとらわれることなく、泥の中から現れる。また、そのような人物によらねば民の気持ちの上に立って天下を治めるという事は出来ぬ。今度こそ、民のために長久の太平をおこす王者の出現を天も望んでおるのじゃ」
秦帝国の崩壊を予想し、泥の中から現れる新たなる王者を求めて、二千人の思想家は山を下った・・
「赤龍王」第一巻 本宮ひろ志 著 集英社 より
秦の圧政、学者思想家弾圧により、嵩山に集まった諸子百家の思想家の議論の下り
占い外伝: 概要
お告げを守り、民を苦しめた将軍
徳川綱吉

占い外伝: 概要
占いに振り回されて、万民を苦しめる悪法を作った将軍といえば、この人しかいない。綱吉と来ればとにもかくにも御犬サマ。生類哀れみの令は、それまでの綱吉の名君の評判をおとしめた悪法として歴史でまず勉強させられる。
この法令は綱吉が子宝が授からぬことを心配した母たる桂昌院が住職に相談して占ってもらった結果、発布されてしまったものなのである。
それは、綱吉に子供が生れないのは、前世の綱吉の行い(動物に対する殺生)に問題があるからであり、その償いとして今度は命を大事にすべきで特に戌年だから犬を特に大事にするとよい、という助言だった。
けれども、綱吉はそれを極端な形で実行し、しかして将軍であったがために前世の償いどころか今生は人間の命を粗末にするということをやらかしてしまったのであった。
綱吉~ ! お前 ぜんぜんわかってないなぁ~だったのです。
さて、次に綱吉生れた時にはどんな報いが振り掛かっていたのでしょうね。
でもって、この綱吉の母、桂昌院(お玉の方)が占いに傾倒するようになったのは、まだ彼女が大奥に上がる前、寺へ参拝しにいった時のこと、その人相に惹かれた一人の僧の言葉がきっかけだった。その僧亮賢は「あなたは非常に幸運に恵まれる人相をしています。今にきっと出世なさいますよ」と告げた。この予言は的中し、一介の八百屋の娘だったお玉(当時はお辰)は、最初お付きの人として大奥に上がったにもかかわらず、その言葉が導くように将軍の生母となったのであった。

占い外伝: 概要

歴史は女で創られる
占い外伝: 概要